世紀の東京大改造の進行を背景に、それらの全体像や個々の開発事業を横断した共有と共創の場として、都市開発に関わるデベロッパーとクリエイターにより2019年から始まった車座のトー クシリーズ「202X URBAN VISIONARY」。10回目となる今回は「東京・TOKYO | 都市における産業生態系の行方」をテーマに、昨年に引き続き、東京都心部を面で捉えたクリエイティブの祭典である『TOKYO CREATIVE SALON 2024』との共催で開催します。
パノラマティクス齋藤氏より、都市開発における先導的なマスタープラン不足の現状についての課題が投げ込まれた初回の議論以降、vol.2「都市開発におけるコンセプトを俯瞰する」、vol.3 「都市開発事業と運営・エリアマネジメント」、vol.4「コロナ禍を受けた都市の変容」、vol.5「『都市東京の価値の再定義』~before & after~」、vol.6「TOD | 都市と移動のこれから」、vol.7「次の東京のあるべき姿」、vol.8「都市開発のREAL・DIGITAL・VIRTUAL」、vol.9「東京・TOKYOの消費と生産とUV的都市計画」と様々なテーマで開催してきました。
本回も、齋藤精一氏(パノラマティクス主宰)、豊田啓介氏(東京大学 生産技術研究所 特任教授、建築家、noiz/gluon)、後藤太一氏(リージョンワークス合同会社 代表社員)、初参加となる出口敦氏(東京大学副学長・新領域創成科学研究科教授)のほか、開発事業者である東急、三井不動産、三菱地所、森ビルと共に、横断的なアクションに繋げられるようなトークセッションを目指します。
Urban Visionaryでは、新型コロナウイルスによって社会が変化してからも、オンラインを活用しながら、都市に関する様々なテーマで議論が続けられてきました。そんな中、働き方や価値観の変化、DX化も含めた企業や経済状況の変化などを受けてもなお、東京のまちは開発が続いています。今後も続くことが予定されているこれらの開発によって、東京のまちはどの様な価値観を提供すべきでしょうか?VUCAという言葉が様々なシーンで使われる今、都市開発やまちづくりを点で捉えるのではなく、それらが連携しながらも、それぞれ歴史や文脈のある場所だからこそのテーマや機能などを、もう一度再定義する必要があると考えます。
10回目となる今回は、東京という都市の産業生態系に関して思考を巡らせます。
コロナ禍以降、人々の生活様式が大きく変化し、それは産業にも大きな影響を与えました。例えば、今まで出社が義務付けられていた会社のテレワーク導入により、会社ではなく自宅で仕事をするようになったり、自宅でも会社でもない別の場所で仕事を行う人も増えました。また、会社の本社機能を都心部から移転する動きも出てきています。
そして、これまではまちに決まったセクターの会社を誘致することや不動産価格などによって産業の生態系が生み出されてきましたが、上記のような変化が起こっている今、これまでのような動向とは違う流れが生まれてくると考えます。 また、近代の都市化によって職住分離が進められてきましたが、これからは、近代以前とは違った新しい職住近接のあり方が生まれてくるのではないでしょうか?
クリエイティビティからの視点や「消費と生産」の観点などから、エリアとしての連携性や連動性、各エリアで取り組まれている集積や、場所の歴史や文脈・不動産環境における分散性などをエリアごとに考えるとともに、”オール東京”で見た時の「ミクロなまちの話」と「マクロな東京の話」を横断しながら、これからの東京全体や各エリアの在り方について、都市の産業のあり方とこれからの人々の生活様式の変化に目を向け、皆さんで議論を深めていけたらと思います。
【開催概要】
・名称:202X URBAN VISIONARY vol.10
・日時:2024年03月18日(月)開場18:30/開演19:00/終了21:00
・場所:渋谷キャスト G階 SPACE(多目的スペース)/東京都渋谷区渋谷1-23-21
・参加費:無料 ※お申し込みには、無料のPeatixアカウント作成が必要です
・参加方法:Peatixイベントページよりお申し込み下さい
【登壇者】
齋藤精一
パノラマティクス主宰
1975年 神奈川県生まれ。建築デザインをコロンビア大学建築学科(MSAAD)で学び、2000年からニューヨークで活動を開始。2006年株式会社ライゾマティクス(現:株式会社アブストラクトエンジン)を設立。社内アーキテクチャー部門『パノラマティクス』を率い、現在では行政や企業の地域デザイン、文化、観光、産業振興などの課題解決に向けた企画および実装も手掛ける。
2023年グッドデザイン賞審査委員長。2025年大阪・関西万博EXPO共創プログラムディレクター。
豊田啓介
東京大学 生産技術研究所 特任教授、建築家、noiz/gluon
1972年、千葉県出身。1996~2000年、安藤忠雄建築研究所。2002~2006年、SHoP Architects(ニューヨーク)を経て、2007年より東京と台北をベースにnoiz を蔡佳萱と設立、2016年に酒井康介が加わる。2020年、ワルシャワ(ヨーロッパ)事務所設立。2017年、「建築・都市×テック×ビジネス」がテーマの域横断型プラットフォーム gluonを金田充弘と設立。2025年大阪・関西国際博覧会 誘致会場計画アドバイザー(2017年~2018年)。建築情報学会副会長(2020年~)。大阪コモングラウンド・リビングラボ(2020年)。2021年より東京大学生産技術研究所特任教授。
後藤太一
リージョンワークス合同会社 代表社員
東京生まれ。1992年東京大学都市工学科卒業後、鹿島に勤務。1997年UCバークレー校都市地域計画学科修了、ポートランド都市圏自治体「メトロ」成長管理局に勤務。2003年福岡に移住しエリアマネジメント、都心再生、地域経済開発などの推進主体を立ち上げ軌道に乗せる。近年では神山町の地方創生、渋谷のソーシャルイノベーション、福井のまちなか再生など、各地でエリア戦略の構築と推進に関わる。全国エリアマネジメントネットワーク幹事、一級建築士、米国認定都市計画士(AICP)。
出口敦
東京大学副学長・新領域創成科学研究科教授
東京都出身。1984年東京大学工学部都市工学科卒業。1990年同大学大学院博士課程修了(工学博士)。九州大学助教授、教授を経て、2011年より東京大学教授。東京大学にて総長特任補佐、研究科長を歴任、2023年より副学長。日本都市計画学会会長(2020~2021年度)、APSA(Asia Planning Schools Association)事務局長などを歴任。専門分野は都市計画学、都市デザイン学。2015年・2016年度日本都市計画学会石川賞(共同受賞)など受賞多数。
山口堪太郎
東急株式会社 デジタルプラットフォーム デジタル戦略グループ
1975年、長崎市生まれ商店街育ち。地理学科での買物行動・オフィス立地・通勤流動等の研究の延長?で同社入社。不動産部門の総括・企画、渋谷エリマネ・クリエイティブシティコンソーシアム等の事務局、公民での政策連携、各種講演・寄稿等を通じて、渋谷・東急沿線でのTransit Oriented Development(TOD)を核としたまちづくりを志向。どこでも働け、何でも家に届き、ワークとライフの境が無くなる中、多様な個性の交流・創発・発信の舞台としての都市のあり方は?という永らくの自他への問いが、コロナ禍の生活変容で急務に。現在は新設部門にて「リアル+デジタルの融合」にトライ中。
佐々木誠
三井不動産株式会社 S&E総合研究所 上席主任研究員
大阪大学経済学部を卒業後、三井不動産(株)入社。ららぽーとTokyo Bay、東京ミッドタウン、丸の内KITTE他、都心型商業ビルなど多くの商業施設の企画・開発・運営業務や三井不動産S&E研究所・上席主任研究員を歴任。出版本に「世界の都心商業・北米のファッションストリート」、「パブリックコミュニティ」他があり、雑誌「販売革新」、「WWD」、「SC JAPAN TODAY」、「繊研究新聞」、「三友新聞」などにも執筆多数。
雛元昌一郎
三菱地所株式会社 コマーシャル不動産戦略企画部 ユニットリーダー
1998年に早稲田大学大学院卒業後、住宅・都市整備公団(現UR都市機構)、国土交通省を経て、2007年に三菱地所株式会社に入社。丸の内エリアを中心とした開発事業を担当したのち、中部エリアでの事業開発にも取り組む。2019年4月より、開発関連の戦略立案部署にて、事業グループの戦略立案、都心から地方まで幅広いまちづくりの企画・開発に従事。近年は沖縄における事業企画にも取り組んでいる。
中裕樹
森ビル株式会社 タウンマネジメント事業部 運営部 麻布台ヒルズ運営グループ チームリーダー
全国エリアマネジメントネットワーク 幹事、認定NPO法人グリーンバード 監事
2008年森ビル株式会社入社。虎ノ門ヒルズのヨガ、フラワーマート等のイベント企画や新虎まつり、TOKYO MURAL PROJECTなど新虎通りを含めたエリアの活性化、グリーンバードの清掃活動を通じたコミュニティづくりに携わる。2019年11月よりパークマネジメント推進部に異動し、麻布台ヒルズ、虎ノ門ヒルズエリアプロジェクトのパブリックスペースやグリーンに関わる企画に携わる。2023年4月より、新設された運営部麻布台ヒルズ運営グループに異動し、2023年11月開業の麻布台ヒルズ運営企画を担当。
【質問募集】
当日登壇者に回答・議論してもらいたい質問を、申込み時Peatixイベントページにて募集し、当日の議論に活用させていただきます。ご投稿希望の方は、お申し込み時のフォームより送信お願いいたします。
【制作】
主催:202X URBAN VISIONARY 実行委員会(企画主体:パノラマティクス、 春蒔プロジェクト株式会社)
共催:東京クリエイティブサロン実行委員会
特別協力:渋谷キャスト
【お問い合わせ先】
202X URBAN VISIONARY 実行委員会 事務局
→Peatixイベントページより、主催者宛にお問い合わせください。
【アーカイブ】
このトークシリーズは、テーマを変えながら今後も複数回の開催を予定しています。
本ウェブサイトのアーカイブページ内より、これまでの開催レポートなどにもぜひお目通しください。
【来場者の皆様へのお願い】
・場内では、主催者による写真撮影が行われる予定です。会場内のお客さまが映り込む場合があります。それらは、イベント終了後に主催者によるテレビ/新聞/雑誌/WEBなどに露出/掲載される場合がありますので、予めご了承ください。
・会場内においては、飲食物の提供はございません。